内容☺︎
あたしは絵師だ。筆さえ握れば、どこでだって生きていけるー。
北斎の娘・お栄は、偉大な父の背中を追い、絵の道を志す。
好きでもない夫との別れ、病に倒れた父の看病、厄介な甥の尻拭い、そして兄弟子・善次郎へのままならぬ恋情。
日々に翻弄され、己の才に歯がゆさを覚えながらも、彼女は自分だけの光と影を見出していく。
「江戸のレンブラント」こと葛飾応為、絵に命を燃やした熱き生涯。
感想☺︎
葛飾北斎といえば誰もが知っている有名な絵師ですが、その娘・葛飾応為も絵師だったということを、この本を読んで初めて知りました。
北斎については知っていても、娘の応為についてはほとんど知らなかったので、彼女がどんな人生を送り、どんな思いで絵と向き合っていたのかを知ることができて面白かったです。
特に印象に残ったのが、当時の絵師たちの「分業」について。葛飾北斎の印が押されている絵でも、実際には一人ですべてを描いているわけではなく、他の絵師が制作に関わっていることがあると知って驚きました。
物語を読んでいると、甥っ子の言動には思わずイライラしてしまう場面もありましたが(笑)、そんな中でも応為のサバサバとした性格には惹かれました。
周りに振り回されながらも、絵に対しては真っすぐで、熱心に取り組む姿がかっこよかったです。
葛飾北斎の娘ということすら知らなかった私にとって、葛飾応為という絵師を知ることができたのは、この本を読んだ大きな収穫でした。
歴史上の人物としてではなく、一人の女性・絵師としての応為の姿を知ることができて、楽しく読めた一冊です。


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