心が少し揺れる旅 『そして旅にいる』を読んで

小説
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そして旅にいる (幻冬舎文庫) [ 加藤千恵 ]
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内容☺︎

気まずい行き違いをしていた友人の結婚式に招かれ、初めて訪れたハワイ。二度告白して、二度とも振られた男友達と出かけた、千葉市動物公園。ラウンジで食べた担担麺が心に沁みた、失恋直後の香港。四股をかけられていた姉と、女二人で行った北海道。人生の節目に、旅はそっと寄り添ってくれる。恋愛小説の名手が描く、優しく繊細な旅小説。

感想☺︎

どの話にも、どこか少し切ない空気が流れていて、読みながら胸の奥がじんわりしました。

登場する人たちは、旅先でそれぞれの想いを抱えています。うまく言葉にできない気持ち、誰にも話せないまま心の奥にしまっていること。そんな思いを抱えて旅をしている姿が、なんとなく自分にも重なりました。

特別な出来事があるわけじゃないのに、景色や会話の中にぽつんと残る「寂しさ」や「やさしさ」が心に残ります。

読み終えたあと、どこか遠くへ行きたくなるような、でも自分の中にある気持ちを確かめたくなるような、そんな本でした。

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