映像のように鮮明。でもラストは“どうなったの?”が残った『ミカエルの鼓動』

小説
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ミカエルの鼓動 (文春文庫) [ 柚月 裕子 ]
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内容☺︎

北中大病院の西條泰己は、手術支援ロボット「ミカエル」での心臓手術を成功させ、院内での地位を不動のものにした。

しかし病院長は、心臓手術の名手・真木一義をドイツから招聘。難病の少年の治療方針を巡り、最先端医療か従来の術式かで二人は激しく対立する。

そんな中「ミカエル」にある問題が発覚してー。

感想☺︎

この作品を読んでまず思ったのは、キャラクターの顔が自然と想像できるということでした。

文章がとても映像的で、登場人物の表情や立ち姿、空気感まで浮かんでくる。

読んでいるというより、頭の中で映像が流れているような感覚。

人物描写が丁寧だからこそ、一人ひとりの存在感はしっかり残ります。

ただ物語としては、正直なところ強い盛り上がりや大きな衝撃があるタイプではありませんでした。

淡々と進んでいく印象で、「ここからどう動くんだろう」と思いながら読んでいたのですが――

ラストはどうなったの?と少し取り残されたような感覚。

読者に委ねる終わり方とも言えるし、あえて余白を残したとも取れるけれど、個人的にはもう少しだけ、その先を見せてほしかった気持ちがあります。

はっきりした結末を求める人よりも、空気や余韻を味わう読書が好きな人に合いそうな一冊でした。

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